スマホでも画像生成AIが使える?Googleが開発した「MobileDiffusion」とは?
ChatGPTに代表されるAIサービスが普及を続けており、画像や動画、音楽、小説など、幅広い分野でAIの活用が進められています。
そんな中で、Googleが新たに開発した画像生成AIに用いられる新技術「MobileDiffusion」が注目を集めています。
「MobileDiffusion」が実用化されることで、スマホなどのモバイルデバイスでも気軽に高クオリティな画像生成が可能になるため、画像生成AIがより身近なものになるでしょう。
今回はGoogleが開発した「MobileDiffusion」について解説します。
この記事に書いてること♪
Googleが発表したモデル「MobileDiffusion」とは?
「MobileDiffusion」は、2024年1月31日にGoogleから発表された画像生成AI向けの拡散モデルです。
テキストを入力して画像を生成する「Text-to-Image」のAIは、これまでにもありましたが、テキストから画像を生成する段階で大規模な処理が必要であるという課題がありました。
そのため、従来の画像生成AIは処理性能に優れたパソコンなどでしか扱えず、スマホを使って画像生成を行うのは困難でした。
さらに、画像を生成する上で反復的にノイズを除去する作業を行う上で、作業回数が増えるほど時間がかかるという課題もありました。
そんな中でGoogleが開発した「MobileDiffusion」は、モバイルデバイスによる画像生成を可能にするモデルです。
画像生成におけるパラメーター数を最小限に抑えつつ、計算効率を高めることで、品質の高い画像の生成を可能にしています。
MobileDiffusionでできることは?
MobileDiffusionを使えば以下のようなことが可能になります。
- わずか0.5秒で生成AIによる画像作成がスマホでできる
- モバイルデバイスでも高品質かつ多様な画像生成が可能
- iPhone 15 Proを使って0.2秒で高品質な画像の生成に成功
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
わずか0.5秒で生成AIによる画像作成がスマホでできる
MobileDiffusionは、スマホによる画像生成を実現するだけでなく、生成スピードもわずか0.5秒と非常に早いのが特徴です。
モバイルデバイスで画像生成AIを用いた場合、時間がかかってしまう課題がありましたが、MobileDiffusionを用いることで驚異的な早さを実現できます。
モバイルデバイスでも高品質かつ多様な画像生成が可能
MobileDiffusionを使うことでモバイルデバイスでも高品質かつ多様な画像生成が可能になります。
実際にMobileDiffusionを使った画像生成の実験も行われており、1Stepによる画像生成でも十分なクオリティを発揮していますし、8Stepのやり取りをすれば従来の画像生成AIと遜色ないクオリティで画像が作られます。
iPhone 15 Proを使って0.2秒で高品質な画像の生成に成功
iPhone 15 Proを用いた実験では0.2秒以内に512×512ピクセルの画像を生成することに成功したようです。
スマホで画像生成ができるだけでなく、生成スピードにおいても従来の技術を大きく上回るポテンシャルを秘めています。
MobileDiffusionが実装されると何ができる
MobileDiffusionがスマホに実装されると以下のようなことが可能になります。
- SNSへの投稿画像をスマホで簡単に作成できる
- アイデアを瞬間的に形にできる
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
SNSへの投稿画像をスマホで簡単に作成できる
スマホで手軽に画像生成AIが使えるようになると、画像生成AIで作った画像をSNSに投稿する流れもスムーズにできます。
誰でも手軽に画像生成AIを使うことができるため、より広く画像生成AIが使われるようになり、さまざまな画像がSNS上にアップロードされるでしょう。
自分の感情などを文章ではなく、画像にしてSNSに投稿する流れも起きる可能性があります。
アイデアを瞬間的に形にできる
スマホなどのモバイルデバイスで手軽に画像生成AIが使えるようになると、思いついたアイデアを瞬間的に形にできるようになります。
Webサイトなどで「こういう画像が欲しいな」と思った際に、撮影を行ったり、画像素材を探したりする手間も不要で、画像生成AIから簡単にイメージした画像が手に入ります。
まとめ
Googleが開発した画像生成AIに用いられるモデル「MobileDiffusion」を紹介しました。
「MobileDiffusion」が実用化されることで、スマホから簡単に画像生成AIが扱えるようになります。
SNSへの投稿や個人でのWebサイト制作など、ちょっとした画像が欲しい際に、スマホから簡単に画像生成AIが使えるようになると、また異なる動きが生まれるかもしれません。
具体的な実用化の時期は明らかではありませんが、今後も「MobileDiffusion」に注目してみてください。
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