世界中のユーザーと交流できる! VRChatのAndroidアプリ版が開発決定
VRプラットフォームの最大手「VRChat(ブイアールチャット)」は
アメリカ時間の2023年3月30日にVRChatのAndroid・iOSアプリ版を開発していることを発表しました。
VRChatの開発者向けブログでの発表によると、具体的な配信日は未定なものの、
Androidアプリ版は数ヶ月以内にベータ版をリリースする予定だそうです。
VRChatとは?
「VRChat(ブイアールチャット)」とは、アメリカのVRChat.Incが運営しているソーシャルVRプラットフォームです。
少し前にニュースでも話題になった「メタバース」の一種と言えば分かりやすいでしょうか。
VRChatは現在のメタバースをリードしようとするMeta(旧:Facebook)がメタバースに着手する数年前から、
PCのVRユーザーを中心に非常に人気が高いサービスでした。
VRChatでは各ユーザーは好みのアバターを選択してVR空間にログインして、
他のユーザーとゲームを楽しんだり、VR空間を旅行したり、ボイスチャットを楽しんだりできます。
VRChatには「ワールド」と呼ばれるVR空間が数多く配信されています。
それらワールドは大手企業が作成したものから個人が作成したものまで様々で、
それぞれのワールドは「交流(チャット)」「ゲーム」「映像鑑賞」「旅行」など様々な目的で作成されています。
日本企業の利用例を挙げますと、「日産自動車」は「NISSAN CROSSING」という名でVRChat内にショールームを設けています。
他にも「サンリオ」、「テレビ朝日」、「ローソン」などの大手企業がVRChat内のイベントに出展して話題になったこともあります。
VRChatの利用方法・遊び方には決まったものはなく、
ルールや利用方法は各ワールドごとに定められています。
VRChatは主にPCでVRヘッドマウントディスプレイを装着して利用することを前提としていますが、
VRヘッドマウントディスプレイを所持していなくても、利用すること自体は可能です。
VRChatが人気の理由
VRChatはインターネット上、主にPCでゲームをやるような人達に人気です。
人気の理由の1つは「無料で誰でも始められる」という点でしょう。
VRChatは完全に無料で、ダウンロードするだけで誰でも始めることができます。
高価なVRヘッドマウントディスプレイを持っているとVRの臨場感を味わえますが、
VRヘッドマウントディスプレイを持っていなくてもVRChat自体は利用できるのも人気の理由の1つでしょう。
多くのソーシャルVRはVRヘッドマウントディスプレイが必須となっており、
サービスを利用する敷居が高いのが問題となっていましたが、VRChatはそれを克服しているのです。
世界中のユーザーと国際交流できるというのもVRChatの魅力の1つでしょう。
もちろん交流には英語が必須ですが、同じ趣味を持っている外国の人と交流できるのは
とても楽しいですし、貴重な体験となるはずです。
スマホだけでVRChat
Androidアプリ版のVRChatのデモ映像がVRChatの公式Youtubeにアップロードされています。
Androidアプリ版のVRChatは、VRゴーグルを利用するタイプではなく、
スマホの画面を見ながら、タッチでVR空間をゲームのように操作して歩き回るのが主になるようです。
※アップデートでスマホ用VRゴーグルに対応する可能性あり。
なぜスマホ用のVRChatがAndroid版が先行して開発されているかというと、
スタンドアローンVR「MetaQuest2」がAndroidベースであり、仕様が近いからだそうです。
そのため、Androidアプリ版のVRChatはMetaQuest2向けのものを元に制作されています。
リリース時点でAndroidアプリ版VRChatでも、MetaQuest2向けのコンテンツが利用できると説明されています。
Androidアプリ版VRChatは、有料サブスクリプションサービスである
「VRChat Plus」の加入者のみが利用可能で、UIやUXをブラッシュアップするために
数ヶ月以内にベータ版の配信を開始するとのことです。
また、Google Playでの一般公開はベータ版の配信から更に3~6ヶ月後になると予定されています。
iOS(iPhone)版VRChatについて
Androidアプリ版のVRChatの予定がはっきりしている一方、
iOS(iPhone)アプリ版の予定がどうなっているのか、良くわからない状態です。
iOSアプリはAndroidアプリとグラフィックの仕組みが異なるため、
「Androidアプリをそのまま移植」というのは簡単ではありません。
そのため、iOSアプリ版VRChatはイチから作り直す必要があるそうです。
また、iOS版の登場によりVRChatのプラットフォームが3つに分かれてしまうことにもなります。
- PC(Steam版)
- Android(MetaQuest、Androidアプリ版)
- iOS(iPhone、iPad)
VRChat運営は、これら3つのプラットフォームの間で利用できる
サービス・コンテンツに差が生まれるのは良くないと考えており、
プラットフォーム間での格差が生まれないように開発を続けることを宣言しています。
まとめ
VRChatのスマホアプリ版の開発が発表されました。
VRChatとは、現在はPCやMetaQuest2で利用できるソーシャルVRです。
少し前にニュースでも話題になった「メタバース」のようなサービスです。
スマホアプリ版のVRChatはAndroid版から先行して開発・配信される予定です。
Androidアプリ版VRChatのベータ版は、有料サブスクリプション「VRChat Plus」の登録者に選考して配信され、
後にGoogle Playで一般向けに無料配信される予定です。
スマホで利用できるVRChatのようなサービスは既に「Rec Room」といったアプリがあります。
Rec RoomはAndroid、iOS(iPhone)以外にもPS4・PS5、PCVRにも対応していることでも話題になっています。
VRChatのスマホ対応は、これらの新しいソーシャルVRサービスの台頭を受けてのものと考えられます。
「VRChat」
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