ワイヤレス充電の新規格「Qi2」を紹介

2023年1月3日（米国時間）にワイヤレス充電規格の「Qi」から次世代規格となる「Qi2」が発表されました。

ワイヤレス充電規格を策定する業界団体「WPC（Wireless Power Consortium）」がリリースしており、ラスベガスで開催されている「CES2023」では、すでにデモが実施されています。

従来のQiが使われているワイヤレス充電器に対して、新しいQi2ではAppleが提供しているMagSafeの技術を取り入れるなど、より便利で使いやすく進化を遂げています。

今回はワイヤレス充電の新規格「Qi2」について詳しく解説していきます。

Qi2とは？

Qi2は、ワイヤレス充電の次世代規格のことです。

ワイヤレス充電の標準規格を策定する「WPC（Wireless Power Consortium）」という団体から発表されており、これまで使用されてきたQiに次ぐ新しい規格となっています。

スマホのワイヤレス充電器で「Qi」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、Qiはワイヤレス充電の規格を指しており、各充電器メーカーが規格に則ったワイヤレス充電器を製造する形になっています。

そんな中でリリースされた新しい規格の「Qi2」ですが、従来のQiの課題を克服しながら、性能を高めているようです。

Qi2の特徴は

ワイヤレス充電の新規格「Qi2」の特徴としては主に以下の3つが挙げられます。

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

AppleのMagSafeの技術を取り入れる

Qi2には、Appleで提供されているMagSafeの技術が搭載されています。

MagSafeはQiの充電規格を使用したワイヤレス充電器で、磁力を使って充電器とiPhoneを固定することで充電が行えるようになっている製品です。

Qi2では、MagSafeのように磁力によってスマホを充電器に貼り付ける機能を搭載しており、スマホの設置位置がずれることによるパワーロスを防ぐことができます。

さらに、MagSafe関連のアクセサリーにあるようなカードケースやモバイルバッテリーなどのラインナップも増えていくことが予想されています。

充電効率の改善と高速化を実現

Qi2に磁力を用いた技術が搭載されることで充電位置がずれることによるパワーロスがなくなり、より効率的な充電が可能になります。

従来のQi対応のワイヤレス充電器では、スマホを置いても位置がズレるとうまく充電できていないケースがありました。

「せっかくスマートな方法で充電できるようになってるのに、スマホを開いてみたら全然充電できてなかった！」というのは、ワイヤレス充電あるあるでもありましたよね。

充電位置がズレることで充電効率が落ち、充電に時間がかかってしまうという課題もあったのですが、Qi2に進化することで、これらの課題を一気に解決できます。

磁力によってスマホと充電器をしっかりと固定できるので、充電時の無駄をなくすことができますし、ワイヤレス充電を普及させることで、有線の充電器によって発生するゴミが減るといったメリットも指摘されています。

AndroidスマホがMagSafeで充電できるようになる？

Qi2が標準規格として普及すれば、Appleで提供されているMagSafeを使ってAndroidスマホを充電できるようになるかもしれません。

これまではMagSafeで充電できるのは、Apple製品のみだったのですが、Qi2が導入されることでAndroidスマホなどの他社製品でも使用が可能になると見込まれています。

MagSafeも今後はApple専用の製品としてだけでなく、Qi2に対応した汎用的なワイヤレス充電器として広まるかもしれません。

Qi2対応の充電器はいつ発売される？

Qi2については新規格がまだ発表されたばかりで、具体的なQi2対応の製品が発売されるのはもう少し先のようです。

Qi2対応のスマホやワイヤレス充電器については、2023年末までに発売される見込みになっているので、続報を待ってみましょう。

また、Qi2対応のワイヤレス充電器を使うには、Qi2に対応したAndroidスマホが必要になります。

スマホのスペック表を確認して、Qi2に対応している端末かどうかをチェックしてください。

まとめ

「WPC（Wireless Power Consortium）」が発表したワイヤレス充電の新規格「Qi2」について紹介していきました。

磁力によってスマホと充電器を固定することで、効率の良い高速充電ができるようになっています。

AppleのMagSafeとの互換性についても注目が集まっています。

製品がリリースされるのはもう少し先ですが、今回発表されたワイヤレス充電の新規格「Qi2」について知っておきましょう。