次世代Wi-FiはAndroidにも関係してくる!Wi-Fi6E、Wi-Fi7を解説

私たちがAndroidスマートフォンなどで日々利用している「Wi-Fi」には、バージョンアップによって番号が割り振られています。

最新のWi-Fi技術は「Wi-Fi6E」や「Wi-Fi7」です。

この2つは従来のWi-Fiよりもさらに高速であり、将来的なインフラ普及などにも強くかかわってくる重要な要素です。

今回はWi-Fiの最新規格である、Wi-Fi6EとWi-Fi7という2つの特徴や今後などを解説していきます。

そもそもWi-Fiの規格とは何か?

 

そもそもWi-Fiが、無線インターネット接続(無線LAN)と完全にイコールでないことはご存じですか。

Wi-Fiとは「インターネットでの無線接続ができる機器のうち、認証を受けておりメーカー等が違っても相互接続ができる規格」を指しています。

今ではWi-Fi認証を受けていない機器はまずないので違いを意識するケースはありませんが、無線LAN接続の登場当初はメーカー等が違うと接続ができないケースもありました。

そういった課題を解消するため、「Wi-Fi Alliance」にお墨付きを受けた機器がWi-Fiロゴ付きで販売されるようになりました。

Wi-Fiロゴが付いており認証されている機器であれば、問題なく相互接続して無線インターネットが利用できるようになっています。

ちなみに無線LANに関する技術規格は、Wi-Fi Allianceとは別に「IEEE」が「IEEE 802.11」という形で策定を行っているのもポイントです。

ただし一般の方がIEEE 802.11について理解するのは難しく、簡単に無線LANでの相互接続が可能かを確認するにはIEEEの技術規格は適格とは言えません。

そこでWi-Fiロゴが付いているか否かで機器の利便性を簡単に確認できるような環境を作るのも、Wi-Fi Allianceの役割となっています。

 

Wi-Fi6EとWi-Fi7とは?それぞれ解説

ここではWi-Fi6EとWi-Fi7、それぞれの規格について詳しく解説していきます。

Wi-Fi6Eとは

Wi-Fi6E(IEEE 802.11ax) は、

  • Wi-Fi 4(IEEE 802.11n)
  • Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)
  • Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)

に続く新しいWi-Fi規格です。

策定されたのは2021年になっています。

ここで注意したいのが、Wi-Fi6Eとは別に「Wi-Fi 6」という規格があることです。

両社は同じWi-Fi6という名称がついていますが、利用する電波などに違いがあります。

IEEE 802.11axというWi-Fi6系の技術規格は、本来6GHzという強い波長での利用を想定して開発されたものです。

6GHzという強い波長では大容量のデータ通信が可能なので、従来のWi-Fi規格よりもずっと高速な通信が実現できます。

ただしそれは、6GHzが気軽に利用できるような環境があるケースを想定しています。

6GHzの電波を利用する場合電波を管理している規制当局から認証を受けないといけない、というハードルがありました。

そこでIEEE 802.11axの登場当初は、最初に2.4GHz、5GHzという一般に普及している電波のみに対応しようとする動きが広まりました。

結果的にWi-Fi 6は2.4GHz/5GHzを活用するという、本来の性能を発揮できない代わりに運用のしやすさを重視した規格となっているのがポイントです。

そして時代が進み、2022年9月には日本でも6GHz帯を無線LANで利用可能となりました。

そこで従来のIEEE802.11 ax技術を活用しつつも6GHzにまで本格的に対応した規格として、新たにWi-Fi6Eが広まり始めています(Eは拡大といった意味の「Extend」を略称化したもの)。

6GHzの電波は無線LAN機器以外の身の回りのもので発生する可能性が小さく、干渉が少ないのが特徴です。

また回線の混雑さにかかわってくる「チャンネル」の数も多いため、他の家のWi-Fi電波と干渉するデメリットも少なくなっています。

そこでWi-Fi6Eがさらに普及すれば、今よりも快適に無線LANを利用できるようになるでしょう。

ただしWi-Fi Allianceの認証ロゴにおいては、Wi-Fi6とWi-Fi6Eを区別することができません。

そのためWi-Fi6Eを利用したい場合は、機器を購入する前に説明を細かく確認して、「Wi-Fi 6E、6GHz帯へ対応」といったフレーズがある機器のみを購入する必要があります。

Wi-Fi7とは

Wi-Fi7は、Wi-Fi6Eの次に普及するであろう規格です。

ちなみにIEEE規格は「802.11be」での利用を想定しており、Wi-Fi6Eとはまったく異なります。

  • 通信速度がWi-Fi6系の技術と比較して最大4倍ほどになる
  • 接続遅延を今までよりさらに削減できる
  • 安定性や効率性を改善している

といった点で従来の規格より便利な規格となっているのがポイントです。

Wi-Fi 6Eでは最大帯域幅が160MHzまでになっていましたが、Wi-Fi7では320MHzまで増えます。

これによって通信できるデータ容量がより増えるのがメリットです。

またマルチリンクオペレーション(MLO)といった新技術の活用によって、遅延度合い(レイテンシ)が人間では感じられないほど小さくなっているのも特徴となっています。

Wi-Fi7についてはまだ本格的に普及できる段階ではなく、一般消費者向けの機器が広まるのは後数年ほど掛かりそうです。

ただしWi-Fi6がWi-Fi6Eに進化するといったように、無線LAN関係の進化は必ず来ます。

後5年ほどすればWi-Fi7の技術を当たり前のように見られるようになるかもしれません。

Wi-Fi6EとWi-Fi7が普及するとどうなるの?

 

Wi-Fi6EやWi-Fi7が普及すると、今後はより高精細な映像サービスを利用しやすくなります。

4K、8Kといった映像規格を完全に楽しむためには、従来の無線LAN規格では不十分です。

Wi-Fi6E以降のような規格であれば、今後の映像技術の進化にも楽に対応できるでしょう。

また仮想世界内に作られた「メタバース」での反応遅延などをなくして、没入感をさらに高めることができる効果まで見込めます。

さらにAndroidスマートフォンなど向けの移動体通信規格「5G」といっしょに普及することで、さらなるITサービスの進出が後押しされるでしょう。

まとめ

今回はWi-Fi6EとWi-Fi7、2つの最新無線LAN規格をご紹介してきました。

Wi-Fi6EとWi-Fi7は、どちらも6GHzという大容量・高速通信ができる電波を利用する規格です。

普及を後押しする電波の利用緩和といった動きも広まっており、今後は一般でも目にする機会が増えていくでしょう。

ぜひ5Gといった技術といっしょに特徴などを調査して、スムーズな利用の参考にしてみてください。

 

 

【関連する人気記事】

\ SNSでシェアしよう! /

アンドロイド辞典の注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

アンドロイド辞典の人気記事をお届けします。

    この記事をSNSでシェア

ライター紹介 ライター一覧

businessofd

クラウドワークスで、フリーランスとして活躍中。
今まで培ってきたITの知識や技術を活かして、さまざまな記事を執筆しています。

AppleよりはAndroid派で、オープンソースという性質上さまざまなAndroidが存在するのも魅力だと思っています。
最近のマイブームはキャッシュレスアプリで、コンビニなどで待たずにサッと決済できる利便性は手放せません。
Androidにさまざまなキャッシュレスアプリを入れて、メリット・デメリットを比較しながら使うのがクセになっています(笑)。

人気の記事

  • 【リライト用】Androidの履歴を見る方法は?削除方法も解説

  • Chromeアプリの仕様を変更するためには?chrome://から始まるアドレスを利用してみよう

  • 災害時や大規模通信障害時に無料解放されるフリーWi-Fi「00000JAPAN」

  • 初めてAndroidスマホを使う人向け基本マニュアル

  • スマホと連携するスマート体重計 Xiaomi Mi scale2【Android】

  • 【通話もSMSもこれ一つで】楽天リンクの特徴を徹底解説【Android】